アレルギー検査=採血に非ず
医者から『アレルギーの検査をしましょう』と言われたらどんなことを思い浮かべますか?
おそらく殆どの人が『採血』とか『血を採る』などを思い浮かべるのではないでしょうか。
では『採血』と聞いて何を連想しますか?
これも殆どの人が『痛み』とか『嫌い』などのワードを連想するんじゃないかと思います。
私が医者になって20年以上経ちますが未だに採血が好きという人に出会ったことがありません。
特に笑顔でニコニコしながら採血を受ける子供は見たことないですね。
薬をつけるだけのアレルギー検査
そこで辻堂たいへいだい耳鼻咽喉科では採血でアレルギー検査はしないことにしています。
プリックテストといって、皮膚に薬をつけるだけの検査でアレルギーを調べています。
厳密には針を使って皮膚に小さい傷をつけますので少しはチクっとします。
でも、使う針は予防接種で使うような細い針ですし、針の先で「ツン」と皮膚に触れるだけです。
小さな傷を付けたらそこへ薬(エキス)を付けます。
日本ではアレルギー検査は血液検査を行う施設が多いですが、海外ではプリックテストなどの皮膚検査を行うことが主流となっています。
これで検査はおしまいです。
この状態で10分以上時間を置いてからアレルギー反応が起きているかどうかを確認します。
薬(エキス)をつけた部分が赤くプクッと膨らんだり痒みが出たらアレルギー反応ありです。
針を見ただけで怖がって逃げ出してしまうようでなければ、子どもでもプリックテスト は可能です。
花粉症っぽいので調べたいけど子どもが採血を嫌がって出来ない、というような場合にはお勧めの検査です。
どんなアレルギーを調べられるか?
薬(エキス)の種類だけ検査可能です。
辻堂たいへいだい耳鼻咽喉科では以下の10種類のエキスを取り揃えています。
ダニ
スギ花粉
カモガヤ花粉
ブタクサ花粉
ヨモギ花粉
カナムグラ花粉
カビ(アルテルナリア、アスペルギルス)
犬
ネコ
✳︎ヒノキの花粉はエキス自体がないのと、食べ物は当院ではエキスを用意していないので検査出来ません。
検査の費用は?
プリックテストは健康保険で検査出来ます。
3割負担の方だと1つ調べるのに170円の自己負担で済みます。
12個全てを調べても2000円程度しかかかりません。
もし同じ数だけ採血して調べると自己負担は数千円かかりますし、結果が出るまで1週間近くかかります。
その点、プリックテストは安価で結果もその日のうちに分かります。
プリックテストの利点は結果が検査した日に分かることじゃないかなと思います。
例えば舌下免疫療法を開始する場合、アレルギー検査で反応が出ていることが必須条件になっています。
プリックテストならその日のうちに結果が分かるので検査した日に舌下免疫療法を開始できますが、採血で調べた場合は結果が分かるのも治療開始も後日になります。
このプリックテストはどの曜日でもどの時間帯でも検査可能です。
興味のある方は診察の際にご相談下さい。ご予約はこちらから