2019年にプールの消毒に使う塩素が気管支の炎症のリスクになるかどうかを調べる研究結果が発表されました。
どのようにして調べたかと言うと、塩素で消毒した室内プールに参加している8~18歳の小児146人に対して水泳の前後で呼吸機能の検査と呼気一酸化窒素濃度(気道の炎症があると濃度が上がる)の測定をしました。
その結果、喘息がある子は水泳の前後で呼気一酸化窒素の濃度が上昇したそうです。
水泳以外の運動でも運動の前後で呼気一酸化窒素の濃度が変化するかどうか調べており、喘息のある子も喘息のない子も運動後には呼気一酸化窒素の濃度が減少することが確認されています。
そこで導き出された結論は、喘息のある子は水泳後に呼気一酸化窒素の濃度が上昇し、別の運動ではそのようなことは起こらなかった。
その理由として室内プールの塩素が関与している可能性があるとしています。
*関連ありと断定したわけではありません
以前から咳で受診された子どものお話を伺っていると「水泳の最中や後に咳が出る」といったことを聞くことがありました。
そういった自分の経験に照らし合わせてもこの研究結果はとても腑に落ちるところがあります。