風邪から急性副鼻腔炎(蓄膿症)に
「風邪をひいてから鼻の調子が悪いんだけど何だろう。。。」と感じたことってありませんか?
もしかしたらそれは急性副鼻腔炎かもしれません。
副鼻腔炎の典型的な経過は「最初はのどが痛くなった。今はのどの痛みはマシになったけど鼻汁が溜まっている感じがする。もしくは鼻閉、鼻汁がのどへ垂れ落ちる感じがする。はたまたおでこや眉間や頬のあたりが重い(もしくは痛い)」といった具合です。
鼻の症状(鼻汁、鼻閉など)は感じないけど「風邪をひいてから咳と痰が続く」場合もあります。
急性副鼻腔炎ってナニ?
副鼻腔炎は耳鼻科が扱う病気の中でも花粉症と同じくらいよく聞く病名ではないかと思います。
しかし、よく聞く割にはどういう病気なのかイマイチご存知ない方も多いのではないでしょうか。
副鼻腔炎とは俗に言うところの蓄膿症です。
膿が蓄積すると書いて蓄膿症、その名の通り膿がたまる病気です。
上の図のように鼻には副鼻腔という空間が繋がっています。
鼻腔に付随しているので「副」鼻腔と書きます。
頬の奥、眉間の奥、おでこの奥、など色々なところに副鼻腔があります。
ここに急に炎症が起きて細菌が繁殖し膿が溜まってしまうのが急性副鼻腔炎です。
膿が副鼻腔に溜まるので痛くなったり熱も出ます。
膿が副鼻腔から出てくると、鼻がクサイ、鼻がつまる、鼻の奥に何か溜まっている、のどへ垂れ落ちてのどがイガイガする、痰の絡む咳が出る、などの症状が出ます。
急性副鼻腔炎の原因は?
急性副鼻腔炎の原因ははっきりしています、風邪です。
風邪=ウイルス感染で、ウイルスというのはインフルエンザウイルスとかアデノウイルスとかよく聞くアレです。
ウイルスに感染すると人の身体は免疫力(抵抗力)が落ちてしまいます。
身の回りには細菌がウヨウヨしています。
普段は何でもない細菌ですが身体の免疫力が落ちている時には細菌が人の身体に悪さをします。
細菌が悪さをする病気は色々ありまして、有名なところだと急性中耳炎とか急性扁桃炎とか急性気管支炎とか虫垂炎(俗にいう盲腸)とか膀胱炎とか腎盂腎炎とか。。。兎に角いっぱいあります。
厳密にはもう少し複雑なのですが、分かりやすく説明すると風邪(ウイルス感染)で鼻や副鼻腔の免疫力が落ちてそこで細菌が悪さをしている状態が急性副鼻腔炎ということになります。
急性副鼻腔炎の治し方
自然に治るのを待つ
では急性副鼻腔炎はどうやって治すのでしょうか?
急性副鼻腔炎というのは基本的にはこまめに鼻汁をかんでいれば自然に治ることの多い病気です。
大抵は10日間前後で自然治癒します。
ですので余程、「頭が痛い!」とか「鼻がつまって苦しい」とか「咳で眠れない」とかでなければ急いで耳鼻科へ行く必要はありません。
焦らず鼻をかんで1週間くらいは様子見ていいと思います。
自然に治らなかった場合は?
もし自然に治らなかった場合はどうするのでしょうか?
その場合は抗生剤を使います。
当院ではペニシリン系やニューキノロン系抗生剤を出すことが多いです。
まずは5〜7日間ほど使ってそれで良くならなければ抗生剤の種類を変えたり副鼻腔炎に効く漢方薬(辛夷清肺湯)を併用しています。
またアレルギー性鼻炎を合併している方にはアレルギーの薬を出すこともあります。
特に今の季節(秋)はハウスダスト、ダニのアレルギー性鼻炎で鼻粘膜が浮腫んで急性副鼻腔炎の治療の足を引っ張ることがあります。
アレルギーの薬自体は急性副鼻腔炎を治しませんがアレルギー性鼻炎を改善させることで急性副鼻腔炎を治りやすくするのです。
急性副鼻腔炎は分かりにくい?
たまに目で見ただけで黄色い膿のような鼻汁が溢れ出てくるのが分かる方がいます。
下の写真のようなケースですね。
そういう場合は急性副鼻腔炎であることは一目瞭然ですので診断するのは難しくありません。
しかし鼻の入り口を目で見ただけでは何も異常がなく綺麗に見える方がいます。
一見すると急性副鼻腔炎でも何でもなさそうに見えるので厄介です。
そういう場合でも内視鏡を使って奥の方を観察すると下の写真の様に僅かに膿が出ているのが分かったり
次の写真の様に膿がのどへ垂れ落ちているのが分かることがあります。
ですので辻堂たいへいだい耳鼻咽喉科では可能な限り内視鏡を使って鼻の中を観察するようにしています。
内視鏡の画像は患者さん用のモニターに映し出しますのでご覧になることが出来ます。
たまに内視鏡を使っても膿が分からない急性副鼻腔炎もあります。
ですので内視鏡を使えば絶対に急性副鼻腔炎と分かるかと言うとそうとは言い切れません。
別の日に改めて内視鏡で観察すると膿が見つかることもありますので一度の診察で診断がつかなくても繰り返し内視鏡で診察を続けることが大切かなと思います。
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