のどが痛くて内科へ行ったら「のどは綺麗」又は「少し赤い」と言われたことありませんか?
それで痛み止めとかPLやトラネキサム酸を処方されたけどなかなか良くならない。。。
そんな場合は急性上咽頭炎が痛みの原因かもしれません。
上咽頭炎って?
のどと鼻の境あたりの壁を上咽頭(じょういんとう)と言います。
そこに炎症が起きるのが上咽頭炎です。
実はとても多い急性上咽頭炎
同じ様にのどが痛くなる「急性扁桃炎」は誰しも一度は聞いたことが聞いたことがあるのに対して「急性上咽頭炎」は殆どの人が初耳なのではないでしょうか。
でも「のど痛」を訴える患者さんで一番多いのは上咽頭炎です。
急性扁桃炎は月に一人診るか診ないかくらいの頻度ですが、急性上咽頭炎は毎日一人は診ます。
原因はなに?
上咽頭炎が起きる原因はウイルス感染(風邪)です。
ウイルス感染を起こし数日経つと細菌感染を併発します。
そうすると下の写真の様に膿が付着します。
どんな症状が出るの?
「のどと鼻の間が痛い」、「のどちんこの裏あたりが痛い」といった痛み方の場合は上咽頭炎の可能性があります。
写真の様に膿が付着すると「鼻がつまる」、「鼻汁が奥に溜まっている感じがする」、「鼻汁がのどへ落ちてくる感じがする」などの症状を伴うことがあります。
どうすれば上咽頭炎と分かるか?
上咽頭は口蓋垂(のどちんこ)の上にあるので口を開けて見ただけでは分かりません。
ですので辻堂たいへいだい耳鼻咽喉科では鼻から内視鏡を挿れて上咽頭炎かどうか確認しています。
(後鼻鏡という歯医者さんで使う様な小さな鏡を口蓋垂の下あたりに挿れて上咽頭を確認する方法もあり、それで上咽頭炎かどうか診断をつける耳鼻咽喉科もあります。)
急性上咽頭炎の治療法
写真の様に膿がべったり付着している場合は抗生剤を使って治します。
大抵は4~5日もすれば良くなりますが、中には急性副鼻腔炎を併発して「のどの痛みは無くなったけど鼻汁が増えた」、「鼻つまりが酷くなって頭も痛くなってきた」と訴える方がいます。
その場合は良くなるまでもう少し時間がかかります。