世界三大花粉症の一つとされているのが毎年春になると巷を騒がす日本のスギ花粉症です(他の二つはヨーロッパのカモガヤ花粉症とアメリカのブタクサ花粉症)。
長らく、スギ花粉症の治療は症状を抑える抗ヒスタミン薬の内服薬やステロイド点鼻薬や点眼薬などを使った治療が主流でしたが、数年前から体質(免疫)を治す治療薬が出てきました。
それを舌下免疫療法と言います。
体質を治すので鼻の症状だけでなく、目やノドや耳や肌の症状にも効果があります。
図の通り、薬を舌の下へ置いて溶けたら飲み込みます。
こういう服用の仕方を舌下投与といい、そこから舌下免疫療法と名付けられました。
細かな説明は省きますが、重症な人ほど効果を実感しやすい治療です。
今まで何種類も薬を試したり、毎年レーザー治療を受けているが効いた感じがしなかった。
効いていないことはないがこんなものかな?という実感しか得られなかった。
という人が舌下免疫療法をするとかなり効果を実感出来るかと思います。
舌下免疫療法が始まって5年以上経ちますが、この5年間で治療をした患者さんの8割が「今まで何をしても効いた感じがしなかったけど楽になった」とおっしゃっています。
流石に2〜3月は内服薬や点鼻薬や点眼薬を舌下免疫療法と併用する必要はありますが皆さん、快適に過ごされています。
舌下免疫療法は効果が出るのも早いので、今年の夏もしくは秋から舌下免疫療法を開始すれば来年の春には効果を実感出来る筈です(中には2年、3年と続けて少しずつ効果の上がってくる人もいます)。
舌下免疫療法はスギ花粉のエキスから作った薬を使います。
ですので人によっては口の中が痒くなったとか肌が痒くなった、などの副作用が出ることがあります。
スギ花粉が飛散する12月~4月に舌下免疫療法を開始すると身体が異常に反応して副作用が出やすくなります。
従ってスギ花粉の舌下免疫療法を開始する時期は6月〜11月までにしておきましょうとされています。
この舌下免疫療法は当院でも受けられます。
✴︎5歳未満の方、妊娠中、授乳中の方、65歳以上の方、喘息の症状が強く出ている方、は治療対象外です。
毎年スギ花粉症が酷くて春が憂鬱という方にはぜひお勧めしたい治療法です。
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